1年間Arch Linuxを使った雑感

2018.04.21

Ubuntu使いが1年ほどArch Linuxをクライアントとして使ってみた雑感

結論

自分にはあっていた. 当分は使い続けようと思う.

Arch Linux の良い点

自分好みのプログラムのみが入れられる

クリーンな環境で,精神衛生が保たれる.

「入れたくないパッケージは入れなければいい」が実現できる

省略するが,これによりシステムの高速化,安定化,セキュリティ上の懸念が減る.

設定ファイルがシンプルで明快である

今思えば,Ubuntuを含めDebianやその派生ディストリビューションはネットワークまわり,ブート周りの設定方法が煩雑である. バージョンによる破壊的変更がとても多く,ググっても解決しにくいこともある. それに比べて,Arch Linuxでは,シンプルな構成になっている. 例えば,設定ファイルから設定ファイルを生成することは少なく, またArch Linux独自のデフォルト設定も少なく,開発元のマニュアルを見るだけで足りるので,参照回数が減り,最終的に短時間で設定が終わる.

だた,Ubuntuではデフォルトでいい感じになっているのでエンドユーザーは最初から設定をいじることは少ないが, Arch Linuxでは設定もインストールの過程で行わなければならない.

常に最新のパッケージが導入できる

Ubuntu は数多くのディストリビューションのなかでも比較的新しいパッケージを入れられるが, Arch Linuxはローリング・リリースなので,それよりもピチピチなパッケージを入れられ,新しい機能をいち早く体感できる. もう,4月になっても新しいUbuntuバージョンがリリースされないと嘆く必要はない. また,システムのアップグレードに対する心理的不安,手間が少なくなり,結果的にシステムが常に最新の状態に保てる.

デスクトップとして使うのであれば,プログラムのバージョンの違いが困るほどの複雑なプログラムが動いているわけではない (Tmuxは例外).

システム全体のバージョンがないため,ISOは時間軸のスナップショットという位置づけである.

MATE

UbuntuではUnityとかGnome3とか迷走しているが,MATEがいいよね. MATEを使うなら,やっぱArch Linuxだよね.

日本語Wikiが充実している

日本語Arch Wikiがとても充実していて,またほぼ毎日更新されているので,英語から日本語への脳内変換に時間を割かなくても良くなっていて,また安心してシステムを使うことができる. どうやらほぼ1人で維持されているようでつよい.

ArchWiki

Arch Linux で気をつける点

エラー発生時の情報収集が難しいかも

UbuntuやDebianディストリビューションと比較してマイナーであるため,Stack Overflowの投稿が少ない.

プロプライエタリなデバイスの導入が難しい

プリンタ,スキャナなどのプロプライエタリデバイスの導入が難しい. Canonを初めとして,Ubuntuなどのバイナリパッケージを配布しているところがあるが,Arch LinuxでUbuntuパッケージを導入するには色々と弄らなければいけない部分があるので,難易度は高い.

インストールの工数が多い

Arch Linuxではシステムの新規インストールは少ないと考えられていて,最小限のCLIで操作するISOのみが公開されているだけである. そのため,デスクトップシステムの新規インストールの障壁はあると思う.

確かに新規インストールの回数は少ないが,Linuxに触っている以上,色々と変えたくなるものである. 例えばLUKS化だったり,ディスクの交換のついでに再インストールだったり. そう考えると,単純作業である新規インストールに時間や考慮必要なのはどうなのだろうか.

もちろん,自前でインストールスクリプトを用意しておけば,ワンライナーで新規インストールが可能だ. 実際自分も用意してある.

サーバ向きではない

ローリング・リリースなので,サーバとして使うのであれば,プログラムのメジャーバージョンアップごとのAPI変更対応に多くの時間を取られたりすることが予想できる. そう考えると,サーバ用途にはいい意味で枯れたディストリビューションを使うとよいとおもう.

万人受けするものではない

Ubuntuほどユーザフレンドリーではないので人に積極的に勧めにくいと思う. もっとも,デスクトップは人それぞれの使い方,考え方,スキルが直接影響するので好きなものを使えばいい.


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